髄膜炎(小児)
概説
髄膜炎には、無菌性、化膿性、結核性、
性、ガン性などがありますが、小児で重要なのは無菌性髄膜炎および化膿性髄膜炎(細菌性髄膜炎)です。いずれもくも膜下腔(髄腔〈ずいくう〉)に
や細菌が侵入して起きる疾患です。無菌性髄膜炎を起こす
は多種にわたりますが、エンテロ
といわれる一群の
によるものが最も多く、他におたふくかぜを起こす
、麻疹
、風疹
、インフルエンザ
など、小児に感染を起こす
のほとんどが無菌性髄膜炎の原因になりえます。一方、化膿性髄膜炎を起こす細菌(
)は生後3カ月未満では大腸菌、B群
が多く、3カ月以降ではインフルエンザ菌、肺炎球菌が多くなります。無菌性髄膜炎、化膿性髄膜炎とも症状は似ていますが、後者のほうがより重症で死亡率、
、後遺症の発症率とも高い傾向にあります。
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症状
最も多い症状は発熱、頭痛および嘔吐です。化膿性髄膜炎ではさらに、けいれん、
、顔面や手足の麻痺も出現することがあります。乳児の髄膜炎では、発熱、
(しみんけいこう)、呼吸障害、黄疸(おうだん)、哺乳不良、嘔吐、下痢などの症状が多く、診断が難しい場合があります。また
(だいせんもん)の開いている乳児では
がふくらんでいることがあります。
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診断
上記の症状に加え、
、
などがあれば髄膜炎が疑われ、
のために種々の検査を行います。とくに無菌性か化膿性かを鑑別することは、治療法の決定、
の判定、その後の検査の計画において極めて重要です。
[1]髄液検査および培養
髄液検査とは腰椎
(ようついせんし)を行って脳
液を採取し、髄液細胞数、細胞分画、タンパク濃度、ブドウ糖濃度などを測定する検査です。診断の決め手は細胞数で、細胞数が増加していれば髄膜炎と診断されます。また細胞増加の度合い、細胞分画、ブドウ糖濃度などから無菌性か化膿性かを判断しますが、同時に髄液の細菌培養を行って、細菌感染の有無を確認する必要があります。一般的に髄液細胞数は化膿性髄膜炎でより多く、また細胞分画では化膿性髄膜炎の際は多核細胞が、無菌性髄膜炎では単核細胞が優位に増加します。ただし髄液検査だけでは、化膿性か無菌性かの鑑別が難しい場合もあります。
[2]血液検査および培養
一般的血液検査の結果からも無菌性か化膿性かをある程度予測することができます。また化膿性髄膜炎では敗血症を合併していることが多く、化膿性髄膜炎が疑われた場合は血液の細菌培養もあわせて行います。
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(執筆者:長尾芳朗)
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出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧