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バネ指(弾撥指)

概説

 指には指の関節を曲げたり伸ばしたりする腱というものがついています。そのうち指を曲げる腱を屈筋腱といい、親指(母指)に1本、人差指から小指にそれぞれ2本の計9本あります。その屈筋腱には指を曲げる時に腱が浮き上がらないようにする組織があり、それを靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)と呼びます。
 この屈筋腱と靭帯性腱鞘との間に(腱鞘炎〈けんしょうえん〉が起こった状態)が起こると刺激のために腱が厚く硬くなったり、腱鞘が厚くなって、結果として腱の動きが悪くなります。これを無理して動かそうとするとバネ現象が起こります。これをバネ指と呼びます。
 原因として手の酷使でも発生しますが、主に妊娠時、産後や更年期の女性に起こることが多い疾患です。そして関節リウマチでも発生します。小児にも多く発生しますが、これは原因としてで靭帯性腱鞘の入り口で長母指屈筋腱がこぶのように大きくなってバネ現象が引き起こされると考えられています。またどの指にも発生しますが、右手の親指に最も多く発生します。小児例では親指以外の発生は多くありません。

症状

 成人例では指の付け根(中手指節間〈MP〉関節掌側)に腫瘤(しゅりゅう)を触れ、があり、指の自動運動、他動運動でバネ現象を認め同時に痛みを訴えます。また重症例では安静時にも痛みがあったり、発赤(ほっせき)などの症状があったり、関節の運動ができない状態になることもあります(locked thumb)。
 小児例では母指中手指節間(MP)関節掌側に軟骨のような硬い腫瘤を触れますが、痛み、はありません。そして母指指節間(IP)関節が曲がったままで、無理に伸ばすとバネ現象がみらます。また指節間関節がロックされた状態のこともあります。

診断

 前述した症状でほぼ診断はつきますが、小児例では握り母指症や母指屈指症との区別が必要です。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:柳原泰

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出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


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