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水虫、いんきんたむし(白癬)

概説

 皮膚糸状(じじょう)菌(多くは白癬〈はくせん〉菌)という一種のカビ()によって生じる感染症です。生じる場所によりそれぞれ呼び名があります。足は水虫(足白癬)、爪は爪水虫(爪白癬)、股はいんきんたむし(股部白癬)、体はたむし(体部白癬)、頭はしらくも(頭部白癬)です。白癬菌はカビですので高温多湿を好み、ケラチンという皮膚のタンパクを栄養源とするため、足の裏、足指の間などが白癬菌にとって最も住みやすい場所になります。通常は、皮膚の表面に感染しますが、時に頭の毛から皮膚の中に入りこみ、広範囲に膿んで脱毛をきたすケルズス禿瘡(とくそう)という深在性の白癬が生じることもあります。

症状

 部位により特徴があります。足の水虫(足白癬)では、足裏、足指の間がですが、足指の間が、ジュクジュク()して白くふやける(浸軟)湿ったタイプ、足裏に小さな水ぶくれ(小)ができたあとカサカサと薄皮がむける(〈らくせつ〉)タイプ、足裏がガサガサ厚くなる(角質増殖)タイプなどがあります。水虫はかゆいというイメージがありますが、実はかゆみがない場合もしばしばあります。爪の水虫(爪白癬)では、爪が白色から黄色に濁り、厚くなります。
 股のいんきんたむし(股部白癬)や体のたむし(体部白癬)では、赤みがだんだん輪になってまわりに広がるのが特徴です。普通はかゆみがあります。頭のしらくも(頭部白癬)では、頭皮がカサカサして毛が抜けてきます。頭の毛の中に深く菌が入るとケルズス禿瘡になり、膿(うみ)、しこりを伴うようになり、放置すると(はんこん)、永久脱毛を残します。ケルズス禿瘡は、子どもが犬や猫と遊んでうつった菌により生じることがしばしばあります。

診断

 皮疹の状態をみて診断しますが、のためには、皮膚の表面をこすって白癬菌がいることを顕微鏡で確認することが最も重要です。例えば、足に皮疹があると水虫と思い込んで市販の水虫の薬を塗っても治らないと訴える方が多いのですが、足の皮膚病にも様々なものがあり、掌蹠(しょうせきのうほう)症やかぶれなどはとくに間違いやすい病気であることを理解していただく必要があります。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:土田哲也

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出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


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