家庭の医学

現在位置:Yahoo!ヘルスケア > 家庭の医学 > キーワード検索結果 > 溶連菌感染症(小児)

「遺伝子検査」は手の届く時代へ

Yahoo!ヘルスケアを トップページのお気に入りに追加しよう!

現在ご利用できません。Cookieの設定を有効にするか、 ページを再読み込み、もしくはJavaScriptの設定を有効にしてから、お試しください。

ここから本文です

溶連菌感染症(小児)

概説

 いわゆる小児科診療における感染症は、A群β性連鎖球菌という細菌による感染症をいいます。感染部位は上気道といわれる部位における呼吸器感染で、具体的には鼻粘膜、咽頭粘膜、扁桃(へんとう)腺であることが一般的です。は咳や唾液などによる(ひまつかんせん)がほとんどと考えられます。幼児や学童児に多く、保育園、幼稚園や学校などの集団の中で流行を認めることもあります。感染症は、のつくる毒素により期に様々な症状がでますし、引き続いて腎炎やといった病気の原因にもつながるので注意が必要です。

症状

 もっとも一般的な感染症としての、呼吸器感染の症状から解説します。感染して潜伏期を数日おいて、幼児や学童児では発熱、咳、のどの痛みから発症することが多くみうけられます。頭痛や、食欲不振、腹痛などの訴えが伴うこともあります。そういったかぜに類似した症状からはじまりますが、多くの子どもたちはかぜの時よりのどの痛みを強く訴えることが多く、また発熱も高熱であることが多いのが特徴です(年長児では頭痛の訴えも多くみられる)。そういった場合、咽頭の所見としては、咽頭粘膜の赤みが非常に強く点状出血を伴っていることがあります。また苺舌(いちごじた)といって舌の表面がブツブツして鮮やかな赤みをもみうけられます。扁桃腺が腫れ、かつ白色から黄色がかった膿(うみ)のようなものが付着していることもあります。さらに首のリンパ節が(しゅちょう)することもあります。
 発熱、のどの痛みから1~2日経過して、胸や腹部、腕や太股に細かな赤みを伴う1~2、3mmの発疹が出現してくる場合があります。これは昔でいうしょう紅熱に特徴的な皮膚症状といえます。皮膚症状の原因は毒素によると考えられています。この皮疹は若干のかゆみを伴う場合もあります。抗生剤内服などの治療により発熱、咽頭痛、皮疹といった症状は1~2日で速やかに消失しますが、掌や足の裏などでは細かい屑(くず)となって表面の皮膚が剥がれはじめます。発疹があまりひどくなければこの皮膚(らくせつ)という症状はごく軽いか認めないこともあります。また、咽頭の発赤や舌の赤みは比較的速やかに消えても、苺舌は数週間残ることが多いです。
 なお、3歳未満の乳幼児では感染に対する免疫反応や毒素による皮膚所見などが、前述の症状のように典型的に現れない場合が多いとされ、発熱や咳、鼻汁、哺乳不良、元気がないなどの非特異的な症状を示します。
 呼吸器感染以外でも、皮膚や結合組織、体の深部への感染、また敗血症や髄膜炎など全身感染症への拡大もありえます。ここでは詳しくは触れませんが、皮膚ですと、とびひや(ほうかしきえん)、丹毒(たんどく)といった病態をとります。また体の深部への感染では、数年前に患者さんが続発して問題となった(えし)性感染症もありますし、さらに敗血症や髄膜炎といった全身感染症では急激に呼吸循環不全に陥る危険性の高い劇症型感染症といった病態をとることもあります。原因はまだ詳しくは解明されていないようですが、の特殊性や患者さんの免疫状態などとの関連性が指摘されています。
 また、新生児の感染症としてB群感染症があげられます。これは新生児が産道を通って生まれてくる時にB群に感染し、発熱や哺乳不良、嘔吐、新生児、肺炎、など多様な病態をとります。敗血症や髄膜炎に至ることもあり、早期診断、早期治療が不可欠です。

診断

 一般の呼吸器感染症としての感染症は上記の症状に加え、地域での流行状況などから疑います。症状があまりに典型的であればそれだけで診断がつくと思われます。疑わしい場合はのどや鼻汁からの細菌培養でが検出されれば診断がつきますが、培養するために日数がかかります。最近では検出キット(商品名:ストレップA)があるので、外来などで短時間で診断可能です。ただし、菌やの量が少ないと陰性にでることがあるので注意が必要です。また血液検査でに対するを測定することができますが、これは先ほど少し触れた感染後の腎炎やといった続発するなどの診断の際、数週間や数カ月内での感染の有無を判断するためにとくに有効とされています。
 皮膚などの感染では、膿や浸出液などの培養で感染を確定します。全身感染症では血液培養や髄液の培養などで菌が検出されれば確定されます。
 新生児のB群感染症も同様で、新生児の症状、血液データに加え咽頭や(たいし)、血液、髄液などからの培養で診断を確定します。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:中村嘉宏

この症状で受診できる病院を探す
市区町村名、駅名、病院名で病院・診療所が検索できます。
検索したい診療科目をお選びください。
     
  小児科
  ※選択した診療科目のある病院・診療所が検索できます。

出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


すべて 病院 病気 からだ相談
キーワード検索