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ヘルパンギーナ(小児)

概説

 高熱と咽頭の(すいほう)を特徴とする夏かぜの一種です。原因は主に腸管であるコクサッキーA群1~10、16、22の感染です。他の腸管であるコクサッキーB群1~5やエコーウイルスの感染によるものもあります。このように原因が数種類あるので、何度もかかることがあります。
 は咽頭分泌物に含まれる(空気感染)か、便に排泄された感染です。感染力が最も強いのは期ですが、回復後も長期(2~4週)にわたり便からが排出され、感染源となりえます。
 毎年5~9月に流行し、流行規模は多少の増減はありますが、ほぼ毎年同様の傾向にあります。まれに年間を通した散発例も報告されています。
 最もかかりやすい年齢は1~5歳です。潜伏期は2~7日くらいで、全経過は3~7日程度です。

症状

 突然39℃前後の高熱が出て咽頭の口蓋弓部(こうがいきゅうぶ)にそった口腔粘膜にや浅い(かいよう)ができます。咽頭のは最初1~2mm大のものが2~3日で5mm以内の黄灰白色の浅いに変化します。このがつぶれたり、またができるとのどがしみて、唾液を飲み込むのもつらくなります。体温は年長児より年少児のほうが高くなる傾向があります。なかには無熱性のものもあります。
 乳児は不機嫌、哺乳力低下、よだれ、嘔吐、幼児は嚥下(えんげ)困難(ものを飲みくだしにくい)、頭痛や背部痛(筋肉痛)を伴います。哺乳力低下や嚥下困難により脱水を起こすこともあります。として、発熱初期に熱性けいれんを伴うことがあります。ごくまれに脳炎を合併することがあるので、経過中の何回も繰り返す嘔吐や頭痛には注意が必要です。

診断

 咽頭のおよび発赤の所見や突然の高熱などの症状より診断します。通常、特別な検査は行いませんが、必要に応じて病初期の咽頭ぬぐい液、糞便からを分離したり、血清価を測定したりします。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:滝田順子

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出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


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