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ナルコレプシー

概説

 日中の活動時に突然生じる抗しがたい眠気のために居眠りを繰り返す病気です。眠りの発作のほかに情動脱力発作、睡眠麻痺、入眠時幻覚、夜間の熟眠障害などを伴うことが多いのが特徴です。脳炎などの後遺症として起こる場合もありますが、大部分の原因は明らかではありません。時に遺伝することもあります。男女差はなく、10~20歳代で発症します。発症率は0.003~0.16%でまれな病気です。

症状

・過度の睡眠
 抗しがたい睡眠の発作が何の前ぶれもなく突然に生じるのが特徴です。持続時間は、数分から1時間以上続くものまで様々です。通常は20分以内に目覚めます。目覚めた後にはすっきりとした爽快感が出現します。頻度は1日に2~3回程度から、頻繁に生じる場合まであります。発作は歩行中あるいは運動中など、時や場所をかまわずに生じ、日常生活に支障をきたします。自然にあるいは軽い刺激ですぐに目覚め、意識を取り戻します。発作中の睡眠は、通常の睡眠と外観上何ら変わりはありません。

・情動脱力発作(カタプレキシー)
 身体の一部あるいは全身の筋肉の緊張が突然失われる発作です。笑う、興奮する、怒るなど感情の動きによって誘発され、全身に生じた場合は倒れてしまうこともあります。持続時間は数秒ないし数分と短く、睡眠発作と同時に起こる時と別に生じる場合とがあります。REM(レム)睡眠にみられる筋肉の弛緩(しかん)と同じ現象ではないかと考えられています。や呼吸筋の麻痺は生じません。

・睡眠麻痺
 入眠時や時に、意識ははっきりしているにもかかわらず体を動かすことができない状態が生じます。これを睡眠麻痺と呼び、主に時に生じます。いわゆる“金縛り状態”です。意識と運動機能がずれて入眠あるいはするために生じると理解されています。

・入眠時幻覚
 入眠直後に生じる視覚、聴覚、体性知覚にかかわる幻覚です。内容はひどく生々しい感覚を伴い、不快感や恐怖感を生じさせます。

・夜間の熟眠障害
 夜間の睡眠は浅く、途中でしばしば目が覚めてしまうことが多くみられます。

診断

 通常は入眠後90分ぐらいしてから生じますが、ナルコレプシーの発作中の脳波は入眠してから速やかにに移行します。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:碁盤芳久

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出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


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