家庭の医学

現在位置:Yahoo!ヘルスケア > 家庭の医学 > キーワード検索結果 > 高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)

Yahoo!ヘルスケアを トップページのお気に入りに追加しよう!

現在ご利用できません。Cookieの設定を有効にするか、 ページを再読み込み、もしくはJavaScriptの設定を有効にしてから、お試しください。

ここから本文です

高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)

概説

 近年、家禽(かきん)類にしか感染しなかった高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)のヒトへの感染例が報告されています。2006年3月現在、鳥インフルエンザはヒトへの明確な流行を示しておりませんが、本疾患はヒト-ヒト感染が起こりうる新たなヒト高病原性インフルエンザ、いわゆる“新型インフルエンザ”として最も注目される疾患です。
 新型インフルエンザとは、今までヒト感染が問題になっていたH1およびH3のA型インフルエンザ、B型インフルエンザ、流行のないC型以外のインフルエンザにより、ヒト-ヒト間で流行するものを示します。これまで鳥インフルエンザによるヒトへの感染の報告では、明確なヒト-ヒト感染が確認されていないものの、いったん感染発症しますと、2002年以降世界中を震撼させたSARS(サーズ:重症呼吸器)とは比較にならないほど高い死亡率が予想されております。
 インフルエンザは、SARSに比較して発症初期から高い感染力を示すことが知られておりますので、鳥インフルエンザにおいては流行する地域などの正確な情報確認、感染予防策がまず大切となります。さらに、現在の報告では鳥インフルエンザでも抗インフルエンザ薬の効果が認められておりますが、これが“新型インフルエンザ”となって大流行した際には、単なる感染症の流行にとどまらず、むしろ広域災害の様相を呈してくることが予想されます。
 このような背景をもつ鳥インフルエンザが流行した際の対策として、WHO(世界保健機関)では各国や自治体ぐるみの予防策を呼びかけております。日本では、SARS対策の経験から、すでに各自治体で“新型インフルエンザ”の対策が進んでおりますので、万が一、鳥インフルエンザが流行し、その際に自分が感染したことが濃厚な場合にも、決して動揺せずに適切な医療機関で治療を受けることが大切です。

症状

 従来のインフルエンザと同様に、突然の高熱、、筋肉痛や関節痛がみられます。このほかに、咳や息切れといった呼吸器症状や、下痢などのがみられます。これは、従来のインフルエンザが鼻やのどなどのいわゆる上気道に感染しやすいのに比べ、鳥インフルエンザは、上気道のみならず気管支や肺などのいわゆる下気道に至る呼吸器全般にのみならず、小腸などの消化器に至る広い範囲に感染するためとされています。このようにヒトの体の至るところに感染が起こった結果、過剰に起こった反応が、のみならず肺などの自分の臓器までも障害することにより、呼吸不全をきたし、時に死に至ると考えられています。
 鳥インフルエンザは1997年香港にて集団発生があり、その後2004年頃から再び世界中で散発的な発生が確認されていますが、その症状は年次を追うことに激烈となり、とくに呼吸障害の発生率は高まっています。このことから、鳥インフルエンザの変異に伴う病原性は次第に高まり、感染時の症状も激烈なものになっていることが考えられます。

診断

 先に述べた症状のほかに、1999年より医療施設向けの比較的簡便にインフルエンザ感染の診断キット、インフルエンザ迅速診断キットが普及しました。これは、細い綿棒を用いて鼻やのどのぬぐい液を取り、15分程度の時間でインフルエンザ感染を確認できるキットです。ただし、注意すべき点は、鳥インフルエンザはA型インフルエンザであり、インフルエンザ迅速診断キットによる検査は可能であるものの、この方法では従来からのH1あるいはH3のA型インフルエンザとの鑑別はできないということです。
 今後、おそらく鳥インフルエンザの簡便な診断キットが開発されると思いますが、現状では一部の専門機関でしかの特定はできません。そこで、各自治体では「新型インフルエンザ対策行動計画」として診療協力機関を設置し、診断から治療までの医療体制整備を行っています。各診療協力機関は公表されていませんが、流行時に新型インフルエンザ感染が疑われる際には、保健所などの指示に従って正しく診療協力機関を受診する必要があります。

※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

(執筆者:小林治

この症状で受診できる病院を探す
市区町村名、駅名、病院名で病院・診療所が検索できます。
検索したい診療科目をお選びください。
     
  内科 呼吸器科
  ※選択した診療科目のある病院・診療所が検索できます。

出典:「家庭のドクター 標準治療 最新版」(発行:日本医療企画 - 総監修:寺下医学事務所)/ 執筆者一覧


すべて 病院 お薬 病気 からだ相談
キーワード検索