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性病・性感染症とは、性行為によりうつされる疾患のことを言います。(sexually transmitted disease:STD)と呼びます。
厚生労働省によると、日本のSTD(性病・性感染症)報告数は増加傾向にあるといいます。しかも報告数は氷山の一角であり、実際の感染者数は数十万人ともいわれています。なかでも「性器クラミジア感染症」「淋病(りんびょう)/淋菌感染症」「尖圭(せんけい)コンジローマ」は患者数が急増しています。
STD(性病・性感染症)は一度でも性行為の経験があれば、誰でも感染する可能性があります。まずはあなたの感染危険度をチェックしてみましょう。
性病・性感染症には、以下のような疾患が含まれます。
ここでは、エイズ/AIDS(後天性免疫不全症候群)、ウィルス性肝炎、梅毒、クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、淋病(りんびょう)/淋菌感染症について感染経路と症状を説明します。
本来、血液を介して感染する疾患であり、輸血、濃厚な接触(性交、注射針などによる医療事故、等を含む)によりヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)が血液内に侵入し、白血球の1種類であるヘルパーTリンパ球に感染することによって、免疫不全(抵抗力が低下)の状態に陥る疾患です。
HIV感染者の経過観察で初めて気づく所見は、口腔カンジダ症が多く、不明熱、体重減少、寝汗、全身倦怠感などがあり、多くの場合、これらの前ぶれの症状の後にAIDS(エイズ)が発症します。
日本では、カリニ肺炎が多いため、発熱、咳、痰(たん)、息切れなどの呼吸症状が最も多くみられます。消化器症状では、カンジダ症、消耗性の下痢などがあります。意識障害、認知症(痴呆)などの神経症状もみられます。皮膚の症状も多彩です(帯状疱疹/たいじょうほうしん、カポジ肉腫など)。
(エイズ/AIDS<後天性免疫不全症候群>の感染経路と症状についてもっと見る)
A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎の3つの型が、今のところ性感染症として同定されています。AIDS(エイズ)同様に血液を介する感染が主体ですが、性交渉でも感染する可能性はあります。このうちC型は、感染したら数年で肝炎、10〜15年で肝硬変へと移行します。最終的には、約30年後にかなりの確率で肝臓がんが発生します。
A型肝炎はA型肝炎ウイルス(HAV)に汚染された水や野菜、魚介類などを生で食べることにより感染します。基本はヒトからヒトへの感染であり、食物を介さずに、糞便に汚染された器具、手指等を経て感染することもあります。
症状は、発熱、下痢、腹痛、吐き気・嘔吐、黄疸、全身倦怠感などであり、初期には風邪と似た症状を呈することがあります。一般に小児では成人と比較して症状は軽度です。
(A型肝炎の感染経路と症状についてもっと見る)(外部リンク)
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス (HBV) に感染することで発症します。HBVは血液が主な感染経路で、輸血・臓器移植・注射器による針刺し事故・性交渉・母子感染が原因となります。
(B型肝炎の感染経路についてもっと見る)(外部リンク)
HBV感染後、潜伏期(1〜6カ月、多くは1〜3カ月)を経て、症状が発現してきます。病期を前駆期、黄疸期、回復期に分けることができます。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス (HCV) に感染することで発症します。HCVは血液が主な感染経路です。かつては輸血による感染が多かったが、先進国では検査体制が確立したためほとんど見られません。現在は針刺し事故や覚醒剤注射の回し打ちなどが主な感染経路ですが、臓器移植によるものも見られます。性行為や母子感染はまれです。
(C型肝炎の感染経路についてもっと見る)(外部リンク)
A型肝炎、B型肝炎に比較して自覚症状の出現は少なく、症状としては、他の肝炎とほぼ同様で全身倦怠感・発熱・食欲不振・悪心・嘔吐・黄疸・腹痛・下痢などがあります。
(C型肝炎の症状についてもっと見る)
スピロへータという細菌の一種が原因である性感染症です。性行為などによる直接接触の結果伝染します。
病原菌が体内に入ったあと、症状のない潜伏期と症状が現れる顕症期を繰り返すことが特徴です。感染後、3週間の第1潜伏期を経て3カ月までは第1期梅毒です。さらに、3カ月から3年までを第2期梅毒、3年から10年を第3期梅毒、10年を過ぎると第4期梅毒といいます。
第1期梅毒では、陰茎や陰唇にしこりができ、すぐに潰瘍化します。また、太ももの付け根に痛くないリンパ節腫脹もみられます。
(梅毒の感染経路と症状についてもっと見る)
クラミジアの一種であるクラミジア・トラコマチス(CT)が尿路や性器に感染することで起こります。性交・オーラルセックス・キスなどにより粘膜に感染します。感染部位は咽頭、尿道(男性のみ)、膣内(女性のみ)。感染後数週間で発症しますが、無症状の場合もあります。男性の場合は、尿道から透明な膿が出、痛みを伴う場合もあります。女性の場合はおりものが増える事がありますが、自覚症状はあまりありません。
治療せずに放置しておくと、クラミジアが体内深部に進行し、男性の場合は尿道経由で前立腺炎・副睾丸炎(精巣上体炎)・肝炎・腎炎になる事があります。女性の場合は子宮頸管炎・子宮内膜炎・卵管炎になり、進行すると骨盤腹膜炎になったり肝周囲炎や卵巣炎を引き起こし、不妊の原因となる事もあります。
(クラミジアの感染経路と症状についてもっと見る)(外部リンク)
性行為で感染するウイルス(ヘルペスウイルス2型)性疾患です。
強い疼痛を伴う潰瘍性のイボが外陰部に生じます。完全治癒しますが、再発を繰り返す場合があるので注意して下さい。治った後も、疲労時など抵抗力が低下した時に、新たに感染することなく再発することがあります。
(性器ヘルペスの感染経路と症状についてもっと見る)
尖圭コンジローマは、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染によって発症します。
陰茎・亀頭・陰嚢・肛門・小陰唇・大陰唇・膣内・会陰部・大腿・まれに口唇・口腔内に、乳頭状・鶏冠状の疣贅(ゆうぜい)、俗に言う「イボ」を形成します。良性の病変で悪性化はありません。
(尖圭コンジローマの感染経路と症状についてもっと見る)(外部リンク)
淋病(りんびょう)は、淋菌の感染により発症します。
感染後数時間から数日で発症します。
咽頭の場合は咽頭炎、性器の場合は、淋菌性尿道炎(男性のみ)、子宮頚管炎(女性のみ)を起こします。感染部位は、咽頭・性器などの粘膜のほか、尿道、子宮頸部、直腸などの内膜や、眼の結膜を侵します。
男性の場合は多くは排尿時や勃起時などに激しい痛みを伴いますが、場合によっては無症状に経過することも報告されています。女性の場合は数週間から数カ月も自覚症状がないことが多く、症状があっても特徴的な症状ではなく、単なる膀胱炎や膣炎と診断されることがあります。
(淋病<りんびょう>/淋菌感染症の感染経路と症状についてもっと見る)(外部リンク)
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