「胃痛・胃もたれ」に効果的なツボはここ!
何となく胃が痛い、もたれる……そんなときも、効果的なツボ療法で元気な胃をとり戻しましょう。突然の胃の不快感に襲われたときによく効く、とっておきのツボもご紹介しますので、いざというときにお試しください。
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日本鍼灸理療専門学校 講師 木戸正雄 |
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ツボ療法と食習慣の改善で、元気な胃をとり戻そう
■ 芭蕉もお灸をすえていた長寿のツボ「三里」
ここで紹介した三里は昔から最もポピュラーなツボで、万病一切、無病長寿に効果があるとされています。 吉田兼好の「徒然草」や松尾芭蕉(ばしょう)の「奥の細道」、近松半二作の人形浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎(かぶき)、文楽で有名な「野崎村」など多くの芸術にも、三里穴への灸についての記述があります。 また、江戸時代の三河の農民、万平(満平)が200歳をこえるほど長生きしたことを記した古文書が、いくつも発見されています。万平一家の長生きの秘けつは三里穴にお灸をすえることでした。万平伝説の真偽はともかく、お灸博士として有名な原志免太郎博士も、ご自身の三里へのお灸を日課とし、104歳まで現役の医師として活躍、108歳のご長寿をまっとうされました。
■ 胃の痛みのサインは「中かん」にでる
1999年に世界的な権威によって決められたFD(機能性胃腸症)の診断基準では、上腹部の正中線上に痛みや不快感がでるとあります。日本ではあまり知られていない定義ですが、世界的な基準では、胃の痛みの中心は上腹部の真ん中、つまり「中かん」穴であるということになります。 東洋医学では、痛むところから離れたツボを使う方法以外に、痛みのある部位に直接治療する方法がありますが、胃痛に対する「中かん」穴はその典型例であるといえます。
■ よい食習慣を!
胃のトラブルの原因は、過労、精神ストレス、不規則な生活、食事の不摂生などの場合も多いです。悪い生活習慣は改め、趣味やスポーツでストレスを発散させるような工夫が必要です。 また、現代人は食事どきにかむ回数が少なくなっているといわれています。だ液の分泌を促し、胃の負担を軽くするためにも、よくかむ習慣をつけましょう。
胃の不快感はこのツボで解消!
胃痛・胃もたれなど胃の不快感の多くは、以前は慢性胃炎とよばれていましたが、炎症ではないことから、10年ほど前からNUD(潰瘍[かいよう]のない消化不良)とよばれ、現在ではFD(機能性胃腸症)とよばれるようになっています。
次に挙げたツボは、「胃痛・胃もたれ」に特に効果のあるものです。是非試してみてください。
- (1)
- 三里(さんり)
- :ひざを曲げるとお皿の下にくぼみが2つ出来ますが、そのうち外側のくぼみから指4本分(人差し指〜小指)下がったところにあります。
- (2)
- 中かん
- :みぞおちとへそを結んだ線上の中央にあります。
- (3)
- 六華の灸(ろっかのきゅう)
- :「胃の六つ灸」ともよばれる、胃の後ろにあたる背中にある特効穴です。
- 膈兪(かくゆ)
- :第7胸椎(きょうつい)と第8胸椎の棘(きょく)突起の間で、正中線(体の中心線)から3〜4cm外側
- 肝兪(かんゆ)
- :第9胸椎と第10胸椎の棘突起の間で、正中線から3〜4cm外側
- 脾兪(ひゆ)
- :第11胸椎と第12胸椎の棘突起の間で、正中線から3〜4cm外側

胃痛・胃もたれのツボの指圧のコツ
- (1)三里・・・両手の親指を重ねるように「三里」に当て、圧を加えます。ズーンと心地よい響きがありますので、その感覚を楽しみながら、2〜3分間ほど押し続けてください。
- (2)中かん・・・両手の中指を重ねて「中かん」を押さえます。ゆっくり息を吐きながら圧を加えていきます。息を吸うときは圧を抜きます。これを10回繰り返してください。
- (3)六華の灸・・・名前のとおり、お灸がよく効くツボですが、指圧でも効果があります。うつ伏せになって家族や親しい人に指圧やお灸をしてもらってください。一人の場合は、柱などの角に背中を押し付ける、ゴルフボールを置いて、その上に仰向けに寝て体重をかける、などという方法でツボを刺激するといいでしょう。

